スパイダーマンの宿敵であり、マーベル史上最も残虐な悪<ダークヒーロー>として誕生、2018年に劇場公開され全世界興行収入940億円を超える大ヒットを記録したトム・ハーディ主演『ヴェノム』。その続編となる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が全米公開でコロナ禍での最大のオープニング記録を樹立し、前作を上回る興行収入で初登場NO.1の大ヒット! 12月3日(金)いよいよ日本で公開となります。

本作では、マーベルコミック上でスパイダーマンとヴェノムが共闘して戦いを挑むレベルの強さを誇る凶悪ヴィラン、カーネイジが登場。連続殺人鬼クレタスの狂気を取り込んで覚醒したカーネイジの残虐性は計り知れない。世界を混乱に陥れ、その狂気がヴェノムに襲い掛かる!今、<最悪>は塗りかえられる―。

近年、映画だけでなく漫画やアニメなどでもヒーローの宿敵となる、いわゆる“ヴィラン”と呼ばれるキャラクターがスポットを浴び、彼らの視点で製作された作品が大きく注目を集めています。弱きを助け強きを挫く王道のヒーローではなく、残虐性が高く、ビジュアルもおどろおどろしいことが多い彼らが、なぜ現代において人気を博すのか。観る者を惹きつけ虜にしてしまう、ヴィランに共通するものとは一体何なのか!世の中はいま“悪”を必要としている…⁈その謎に迫りながら、最凶のヴィランたちをまとめてご紹介します。

◆『ジョーカー』(2019年)
DCコミックス「バットマン」に登場する宿敵ジョーカーが誕生するまでを描いた作品。第76回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され最高賞の金獅子賞を受賞、第92回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、脚色賞を含む最多11部門にノミネートされ、ジョーカー役のホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞したことも大きな話題となった。

財政難によって荒んだゴッサムシティで暮らすアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は、アルバイトの大道芸人(ピエロ)の仕事に勤しみ、一流のコメディアンになるという夢を持つ。しかし、持病によって周囲に気味悪がられ、対人関係にも大きな問題を抱えているアーサーは、他人に親切にしてもらうことが極度に少なかった。さらに、母親の育児放棄、母の元交際相手による虐待、同僚による裏切りなど、彼の生きてきた背景には想像を絶する経験ばかり…。次第に孤独感を募らせていくアーサーは裏切り者たちへ制裁を加えていき、ある日出演したトークショーで髪を緑に染め上げた“ジョーカー”の誕生とともに、凄惨な事件を引き起こすこととなる…。ジョーカーの心の内に潜むあまりに哀しい“孤独”に、現代人も思わず共感してしまう衝撃作!また、マーベルコミックとDCコミックスがクロスオーバーした「Spider-Man and Batman: Disordered Minds」では、ジョーカーとカーネイジが共演を果たし、カーネイジがジョーカーを尊敬する形で登場し、ジョーカーの手助けをするシーンも。『ジョーカー』の世界観を押さえておけば本作との共通点も予習ができるかも!?

◆『マレフィセント』(2014年)
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ製作によるダーク・ファンタジー映画。アンジェリーナ・ジョリーを主演に迎え、ディズニーアニメ—ション『眠れる森の美女』に登場するヴィラン・マレフィセントの視点で、呪いをかけるに至った哀しい経緯と、本来の彼女の姿が描かれている。
舞台はヘンリー王が支配する人間の王国と、隣接する平和な妖精の国。大きな翼を持つ妖精の少女マレフィセントは、ある日、人間の少年ステファンと出会い、恋に落ちる。16歳のマレフィセントは真実の愛の口づけを捧げるが、ステファンの心は離れてしまい、彼は人間界での出世を夢見るようになる。その出世の手段としてマレフィセントを裏切った後に、国王となったステファンには一人娘オーロラが生まれる。強大な力を持つマレフィセントは、復讐のため生まれたばかりの姫オーロラに呪いをかけるが、彼女のお世話を任された妖精たちは、人間の子育てについて全く知識がなく、その様子に気付いたマレフィセントは次第にオーロラの世話をするようになる。愛した人に裏切られたマレフィセントの憂いを感じる複雑な表情や、実は誰よりも深いその愛情が、強く美しい彼女の真の魅力とともに私達を惹きつける。

◆『クルエラ』(2021年)
ディズニーのアニメーション映画『101匹わんちゃん』の悪役であり、“ディズニー史上最も悪名高い”とされるクルエラ・ド・ヴィルの誕生秘話を描き、エマ・ストーンがクルエラを演じた。
舞台はパンク・ムーブメントが吹き荒れる、1970年代のロンドン。ファッション・デザイナーとして活躍する日を夢見ながら、エステラは、相棒の愛犬と二人の泥棒とともに“奇妙な共同生活”を過ごしていた。ある日、ファッション業界における伝説的なカリスマ・デザイナーのバロネスと出会い、非情で厳格な彼女の下、エステラは斬新な発想力と才気あふれる創造力によって頭角を現すが、やがてこの2人の関係はファッション界のみならず社会全体を震撼させる大事件を引き起こす。そして、ある出来事をきっかけに、エステラは心の奥底にずっと隠していた自分の本当の声に従い、ついに“クルエラ”として覚醒する。自らの欲に正直すぎる彼女の言葉は、本当の自分を隠し息苦しく感じている現代人の気持ちを代弁してくれているかのよう!

◆『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(2021年12月3日(金)公開)
スパイダーマンの宿敵であり、マーベル史上最も残虐な悪<ダークヒーロー>として誕生し、2018年に劇場公開され、全世界興行収入940億円を超える大ヒットを記録!さらに続編となる本作も、コロナ禍で最大のオープニング記録&前作超えで全米初登場No.1大ヒットで話題沸騰中となっている!

“シンビオート”と呼ばれる地球外生命体に寄生され、ヴェノムの宿主となった主人公のエディ・ブロック(トム・ハーディ)。ヴェノムは好戦的で獰猛な性格であるが、一人称を「俺たち」と呼ぶように宿主であるエディに対しては、元婚約者のアンとの仲を取り持とうとしたり、身を挺して彼を救う場面もあるなど、人間臭い部分も持っている。さらに、今作で登場するヴェノムにとって最大最凶の敵とも言えるカーネイジとなり、「俺たち」の前に立ちはだかる連続殺人鬼のクレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)は幼少期の頃から祖母と母親を殺害するといった残虐な狂気を持ち、その後収容された孤児院ではいじめを受け、その復讐をしていくが、唯一の救いはともに孤児院で育った愛するシュリーク(ナオミ・ハリス)の存在だった―。“愛情”を求めながらも思うようにいかず悪の道を進まざるをえなかったクレタスの孤独や絶望すらも、関係が希薄となりつつある現代を生きる私達が、思わず共感を抱いてしまうポイントともいえる。
また、ヴェノムとエディが一人称を「We(俺たち)」と呼び互いの存在を認識して″共生“している一方、クレタスとカーネイジは「We」ではなく「I(俺)」という一人称である点は、興味深いポイントにもなっている。

ヒーローたちが輝かしく活躍する裏で、自らの心に潜む強い意志と″自分の中の“正義に従って戦うヴィランたち。その姿は狂気に満ちたものであることは否めない。だが彼ら自身が感じてきた<孤独>や<哀しみ>という背景に触れることで、まるで自分のことのようにも受け取れ、一層キャラクターへの共感を抱き、虜にしてしまう要素なのではないだろうか。“悪”に堕ちたヴィランに垣間見える誰よりも人間臭い内なる部分にも、ご注目いただきたい!

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』
原題:Venom: Let There Be Carnage
日本公開表記:12月3日(金)全国ロードショー
US公開日:10月1日
監督:アンディ・サーキス
脚本:ケリー・マーセル
原案:トム・ハーディ/ケリー・マーセル
出演:トム・ハーディ(エディ)/ミシェル・ウィリアムズ(アン)/ナオミ・ハリス(シュリーク)/リード・スコット(ダン)/スティーヴン・グレアム(マリガン)/ウディ・ハレルソン(クレタス)
日本語吹替版声優:諏訪部順一(エディ)/中村獅童(ヴェノム)/中川翔子(アン)/内田直哉(クレタス)/早見沙織(シュリーク)
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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『ジョーカー』『マレフィセント』『クルエラ』…そして『ヴェノム』 彼らの心を巣食う孤独や哀しみに、観る者は共感を抱く