開発者としては「VRの使いみちはゲームだけではない」と考えていそうなものだが、ユーザーに対してゲームが持つ訴求力を認識しているエンジニアもいるようだ。しかも、本格的なVRシステムよりもモバイルVRの方が先を行っているという。そのコメントがVRSourceに掲載された。


 


ここ一年の間に、VRのエキサイティングなゲームがたくさん登場した。これがこのプラットフォームの未来なのだろうか? Oculusのチーフエンジニアは、そうとも限らないと考えている。


最近行われたIGNのインタビューで(Oculusの)共同設立者でありチーフエンジニアでもあるジャック・マッカリーに「VRの行く先はゲームなのか、それとも科学的な実践により有用なものなのか」という質問がなされた。彼の反応は、想像されたものとは大きく異なっていた。マッカリーは、VRヘッドセットが純粋に科学的な目的のために作られた場合、HTCのようなメーカーが価値あるものとして販売する道はないと語った。バーチャルツアーなどの(ゲーム以外の)アプリケーションも魅力的ではあるが、高価なVRヘッドセットを購入するほどの一撃にはならないという。


彼は、未来のVRはいつでも、どこでも、簡単に使えるものになるに違いないと語った。マッカリーはGear VRがポータブルVRをリードしており、ポータブルVRが普及の道になる可能性が高いと述べている。これには大きな意味がある。気まぐれにちょっとVR体験がしたいと思っただけでも、本格的なシステムではかさばって煩わしいヘッドセットをゲーム用PCに取り付ける必要がある。


これは、人々のVR体験を助けたいと考える企業にとっても意味がある。博物館やそれに似た企業がディスプレイと一緒にVR体験ができるようにしたいと考えていたとしよう。その場合、専用のヘッドセットを用意するよりもGear VRかDaydream Viewヘッドセットを使えるようにして、携帯電話を接続するように顧客に伝える方がはるかに簡単だ。そうでなければ、ゲーミングPCとRiftやViveをセットアップした上で、使用スペースも指定する必要がある。ViveやRiftのようなヘッドセットが合理化されて、もっと簡単に使えるようになるまではモバイルVRが一歩先を行っていると言えるだろう。


この考えが正しいのかどうかはわからない。しかし、スマートフォンは驚くべき早さで進歩しているので、10年もあれば現在の本格的なVRシステムに追いついてしまってもおかしくはないだろう。いずれにしても、この先どうなっていくのかを見るのは楽しみである。


 


参照元サイト名:vrsource

URL:http://vrsource.com/vr-future-isnt-gaming-6982/




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情報提供元: VR Inside
記事名:「 将来におけるVRの役割は「必ずしもゲームではない」とOculusの共同設立者がコメント