KYOTO, Japan, Sep 14, 2022 - (JCN Newswire) - グリーンウォッシングの主張が広がり、ESG(環境・社会・ガバナンス)開示への反発が声高に叫ばれる中、ステークホルダーへの影響を測定・管理する新しいモデルが、世界中の企業にとってより重要なものになっています。

社会価値研究センター(VRC)は、そのようなモデルを提供するために2021年11月に設立されました。また企業が規模や業種、所在地にかかわらず、ステークホルダーに対する事業の影響を正確かつ透明性をもって報告し、すべてのステークホルダーに向けて生み出す価値を継続的に向上するための前向きの戦略作りを支援します。

この目的の達成に向けて、VRCは2021年6月に最初のホワイトペーパー「価値の評価」を、2022年3月に第2のホワイトペーパー「責任あるビジネスのための価値モデル」を発表し、20以上の世界トップレベルのESGおよびサステナビリティ報告に関する国際的枠組みに盛り込まれた700以上の個別の影響分析指標を評価。価値の測定と管理が可能な7つのステークホルダー、27のテーマ、81の目標のモデルに統合しました。

VRCはこのたび、第3のホワイトペーパーを公開しました。このホワイトペーパーは、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)の欧州サステナビリティ報告基準の最新草案と、このEUモデルがいかにVRCの価値のモデルと整合し、その質を深めるかどうかに焦点を当てています。

社会価値研究センター長の須貝フィリップ教授によると、「EFRAG草案の114の開示要件をすべて私たちの価値モデルに統合したところ、EFRAGが価値モデルと同じくステークホルダー、テーマ、目標を重視していることに感銘を受けました。特に、「ダブルマティリアリティ」を使って事業の影響を文書化することを企業に求めていることから、個々のステークホルダーに向けたビジネス上の意思決定をより深く理解するようにシフトしていることがわかります」

一方で、須貝教授は、「しかし、これらの草案の開示要件のほとんどに最終目標が盛り込まれてないため、この枠組みを使用する企業によるバリューウォッシングが継続して生じる可能性があります。もし、EUが、ダブルマティリアリティに加えて、閾値を組み込んだ明確な最終目標を盛り込めば、EFRAGの枠組みは、企業がステークホルダーと対話し、長期的に彼らのために生み出す価値を継続的に改善する方法へと、重要かつ前向きな変化をもたらす可能性があると考えます」

SAPジャパンインターナショナルアンバサダーのポール・ベディ氏は、「バリュー・リサーチ・センターは、世界トップレベルのESGおよび持続可能性の報告の多くの枠組みを、目標ベースの価値創造モデルに整理し、グローバル企業が主要なステークホルダーすべてに対して価値を創造できるよう取り組んできました」と説明しています。世界中の企業は、ESG報告に関する作業負荷を軽減し、自社のビジネスを変革して達成すべき重要なESGの成果に、より集中するために、紛らわしい基準を統合する方法を切実に必要としています。VRCの価値モデルは、そのための非常に有効なツールです。また、EFRAGによる報告基準草案の追加的な統合は、EUでビジネスを行う企業が、EU分類法と開示内容を整合させるのに役立つはずです。」

VRCは、この価値モデルに適合したツールを、11月18日(金曜日)に開催するVALUE SUMMIT 2022で発表します。

須貝教授は、9月26日に開催される国連総会科学サミット(米国東部時間09:00-11:30)で、価値モデルの詳細とその応用について、学界、政府、企業、日本経営哲学の専門家と共に発表します。このサミットの参加登録は無料です。イベントへの登録や詳細については、以下のリンクよりご確認いただけます。

Valuing Value: How any Organization Can Measure Stakeholder Value and “Ethical Capitalism”(価値の評価:組織のステークホルダーに対する価値測定の手法と”倫理的資本主義”) https://ssunga77.sched.com/event/1AWkD
UNGA77科学サミット参加登録: https://ssunga77.sched.com/tickets

今回の新しいホワイトペーパーは、社会価値研究センターの以下のウェブサイトから無料でダウンロードいただけます。
英語版: https://www.valueresearchcenter.com/2022efrag
日本語版: https://www.valueresearchcenter.com/ja/2022efrag

社会価値研究センターおよびそのプロジェクトに関する詳細はウェブサイトをご確認いただくか( www.valueresearchcenter.com )、または須貝教授( info@valueresearchcenter.com )までメールでお問い合わせください。

社会価値研究センターについて

社会価値研究センターは、2021年11月に、京都の同志社大学に正式に設立されました。この研究センターでは、(1)自らの組織、(2)株主、(3)顧客、(4)従業員、(5)取引先など関連企業、(6)地元地域社会、(7)地球環境といったステークホルダーに対する価値の創造や破壊の影響力の測定、監視、評価、報告する仕組みを研究・開発することを目的としています。


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情報提供元: JCN Newswire
記事名:「 社会価値研究センターがEFRAGの欧州サステナビリティ報告基準草案に関する最新レポートを発表