Toyota City, Japan, Jun 17, 2019 - (JCN Newswire) - FIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年スーパーシーズンを締めくくる、第8戦ル・マン24時間レースが行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が昨年に続き2連勝。中嶋 一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソの3名はWECのシリーズチャンピオンも獲得。中嶋 一貴は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝きました。レースの大半で首位を走行する速さを見せた小林 可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、首位を独走していた残り1時間、突然のタイヤパンクで緊急ピットイン。8号車の先行を許すこととなってしまいましたが、2位でチェッカーを受け、TOYOTA GAZOO Racingは2年連続の1-2フィニッシュを飾りました。

TS050 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ、小林 可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)
決勝結果 : 2位(トップと16秒972差)、385周、ピットストップ37回、グリッド : 1番手、ファステストラップ : 3分17秒297

TS050 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ、中嶋 一貴、フェルナンド・アロンソ)
決勝結果 : 1位、385周、ピットストップ34回、グリッド : 2番手、ファステストラップ : 3分18秒397

6月16日(日)午後3時、25万人もの観客が見守る前で、長い24時間レースを締めくくるチェッカーフラッグが振られ、8号車がトップでこれを受けました。続いて7号車が2位でフィニッシュラインを通過。2年連続のTOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュとなりましたが、これは、終盤、最後の1時間でのドラマティックな展開の末の結果でした。

レースが残り1時間となった367周目、2位の8号車に2分以上の大差をつけて首位を独走していたロペスがドライブする7号車が、タイヤのパンクを感知し、7号車は緊急ピットイン。タイヤを交換しました。しかし、コースへ復帰したロペスは車両の異常を感じ、スローダウン。再度ピットへ戻らざるを得なくなり、追い上げていた中嶋がドライブする8号車の逆転を許すこととなってしまいました。

レースは小林がマークした予選最速タイムによってポールポジションからスタートした7号車を、8号車が追い、24時間という長いレースを通して、2台の1000馬力を誇るTS050 HYBRIDによる白熱した接近戦が繰り広げられました。

終盤戦に入ると7号車が8号車との差を広げ始め、残り1時間、あとは7号車の初優勝へ向け走り切るだけと誰もが思い始めていた矢先の、信じられないようなアクシデントでした。

残り1時間、逆に8号車に1分ほど先行されることとなってしまった7号車でしたが、ロペスは諦めることなく、逆転を目指して猛烈なアタックを続け、8号車との差をじりじりと詰めていきました。しかし、その追い上げも僅か17秒及ばず2位でチェッカーを受けることとなりました。

これで8号車は昨年の第2戦に続きル・マン24時間レース2連勝。8号車の3名のドライバー、ブエミ、中嶋、アロンソはWEC 2018-2019年スーパーシーズンのドライバーズチャンピオンを獲得。中嶋は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝きました。TOYOTA GAZOO Racingは2014年以来となる、マニュファクチャラーとドライバーの両タイトルを獲得しました。

友山 茂樹 GAZOO Racingカンパニープレジデント
87回目を迎えた伝統のル・マン24時間レースにて、2年連続の優勝を1-2フィニッシュで飾ることができました。ずっと、応援頂いたファンの皆さま、また、ご支援頂いた関係企業の皆さま、そして、最後まで心ひとつに戦ったチーム全員に心より感謝申し上げます。

『ル・マンに勝つにはクルマが速いだけではダメで、クルマもチームも、もっと強くならないといけない』と、昨年の優勝に満足することなく、改善を積み重ねてきたことが連覇に繋がったのではないかと思います。

表彰台から見た、溢れんばかりのTOYOTA GAZOO Racingの旗、そして、空高く上がった2本の日の丸を仰いで、深く感動致しました。ル・マンの歴史に新たな軌跡を刻むことができ、たいへん嬉しく思います。

しかし、喜んでばかりはいられません。終始レースをリードしていた7号車に、残り1時間のところでパンクが発生、そこにタイヤセンサーのトラブルも重なり、大きなタイムロスに繋がりました。『まだまだクルマもオペレーションも改善が足りない!』と、ル・マンの女神が言っているのだと思います。

来年のル・マン、そしてその後に始まるハイパーカークラスに向けて、TOYOTA GAZOO Racingは、昨日よりも今日、今日よりも明日。という、ベターベターの精神で挑戦し続けます。

これからも引き続き、ファンの皆様からの暖かい応援をいただければ幸いです。

村田 久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表
ル・マン24時間レースの連覇を達成できましたが、優勝に十分値する活躍をしたマイク・コンウェイ、小林 可夢偉、ホセ・マリア・ロペスには大変申し訳ないことをしました。そのため気持ちは複雑です。近日中に今回起きたことの真の要因を突き止め再発防止を図ります。しかしながら我々が示すことが出来た総合的なパフォーマンス、最後の1時間を含めた戦うチームスピリットについては誇りに思います。またWECワールドチャンピオン、及び2回目のル・マン制覇を果たしたセバスチャン・ブエミ、中嶋 一貴、フェルナンド・アロンソを祝福します。TOYOTA GAZOO Racing にとって、歴史的なWECスーパーシーズンの最後に相応しい成果で、来年のタイトル防衛に向けての弾みとなります。

小林 可夢偉(7号車)
ル・マンで勝つことがどんなに難しく厳しいかを見せつけられました、これまで4回チャレンジしましたが、来年こそは実現できるように頑張り続けます。全力を尽くして決して諦めないことです。勝利を目指して本当に努力しました。23時間まではとても上手くいっていましたが、結果は厳しいものでした。8号車と今日の結果を目指して来た方々にはお祝いを申し上げます。24時間レースは完走も簡単ではありません。素晴らしい仕事でした。

マイク・コンウェイ(7号車)
ずっと目指してきたものが最後の最後に不運なパンクで水泡に帰し、とても受け入れがたい結果になってしまいました。これがル・マンなんでしょうか。チームの全員、とりわけ7号車のクルー達は素晴らしい仕事をしてくれました。終始トップを走ることが出来る車両に仕上げてくれたことがその証です。今日は8号車の優勝とチャンピオン獲得に祝福を送ります。彼らは強敵であり、それが我々の喜びでもあります。我々はもっと強くなって戻ってきます。

ホセ・マリア・ロペス(7号車)
ル・マンを目指して頑張った8号車のスタッフには優勝とチャンピオン獲得のお祝いをお伝えします。ル・マンは厳しく残酷なレースの歴史でもあります。残念ながら我々は今日、それを見せつけられることになってしまいました。チームメイトのマイクと可夢偉の素晴らしいレースを誇りに思います。素晴らしいレース内容でした。もっと強くなって必ずル・マンに戻ってきます。

中嶋 一貴(8号車)
今年、ル・マンの勝利は実力と言うよりも運によって決まったと思っています。とても厳しいレースで、7号車に起きたことはとても信じられません。我々は2016年のル・マンでよく似た状況に遭遇しただけに、チームメイトの彼らがどんな気持ちなのかよく分かります。我々がル・マンで勝利を上げられたこと、そして世界チャンピオンになれたのは、チームメイトである7号車と互いにしのぎを削ってきたおかげですし、彼らとスーパーシーズンの長きにわたって切磋琢磨して来たことを本当に誇りに思います。

セバスチャン・ブエミ(8号車)
我々にとっては、世界チャンピオンがかかっているという意味で重要なレースでした。レースのスタート時は7号車について行こうと思っていましたが、僅か5周したところでそれは無理だと分かりました。我々は諦めずに力強く戦い続けましたが、最後まで7号車の方が速かったことは誰の目にも明らかでした。我々は2位でフィニッシュしても満足出来たと思いますが、7号車に起こってしまったことは本当に残酷です。彼らは本当に素晴らしいレースをしました。

フェルナンド・アロンソ(8号車)
2度目のル・マンで勝利を上げられて最高の気分ですが、この勝利は全く予測していませんでした。今回、我々は7号車に対して勝てる速さは持っていませんでした。今日の結果は運が大きく影響しましたし、それはモータースポーツの一面でもあります。私は彼らチームメイトをチームメイト以上の、友達と感じています。彼らは勝利にふさわしかったですが、勝利の女神は我々を選びました。我々の目標は世界チャンピオン獲得であり、それを達成出来たことを本当に誇りに思います。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/28547056.html

概要:トヨタ自動車株式会社

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記事名:「 WEC 2018-2019年スーパーシーズン第8戦 ル・マン24時間レース 決勝 TOYOTA GAZOO Racing ル・マン24時間2連覇!