Toyota City, Japan, May 7, 2019 - (JCN Newswire) - 5月4日(土)ベルギーで2018-2019年スーパーシーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が勝利。この勝利によりTOYOTA GAZOO Racingは、最終戦ル・マン24時間レースを待たずに、2014年以来2度目となるWECのチームタイトルを決めました。

TS050 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ、小林 可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)
決勝 : 6位、129周、ピットストップ8回、スターティンググリッド : 1番手、最速ラップ(1分57秒394)

TS050 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ、中嶋 一貴、フェルナンド・アロンソ)
決勝 : 1位、133周、ピットストップ9回、スターティンググリッド : 2番手、最速ラップ(1分58秒056)

セバスチャン・ブエミ、中嶋 一貴、フェルナンド・アロンソの3名がドライブするTS050 HYBRID 8号車は、1年前、今季開幕戦のスパから数えて通算4勝目を挙げ、2位に31ポイント差のドライバーズポイント首位で、最大で39ポイントが獲得出来る最終戦ル・マン24時間レースに臨むことになりました。

マイク・コンウェイ、小林 可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車はレース中の最速ラップを記録するなどレース前半戦を支配しましたが、センサーのトラブルに見舞われ修理に11分間を要し、最終的に6位でチェッカーを受けました。

6時間にわたるレースは、スタートが切られてから間もなくして激しい雪に見舞われるというWEC史上初の事態で幕を開けました。レースは、コンウェイが駆るポールポジションの7号車を先頭に続けられましたが、約30分後にセーフティカーが導入されました。

セーフティカー導入後25分を過ぎた頃には空には青空が戻り、レースは再開されました。7号車のコンウェイは2位のレベリオン3号車を従え首位を走行。一方、ブエミの8号車はピットストップでタイムをロスし順位を落としましたが、すぐに2位へと返り咲くと、19周目には首位を奪いました。

他車のアクシデントにより導入された2度目のセーフティカーが、2台のTS050 HYBRIDの明暗を分けました。ブエミの8号車はピットレーンが開放される前に給油のためのピットインを強いられ、WEC規定により5秒間の給油のみを行いました。

コンウェイの7号車は最初の走行スティントで燃料をセーブし、ピットロードが開放されてから予定通りにピットインして給油すると共にスリックタイヤへと交換。その後、8号車は燃料をフルに入れるために再度のピットインを余儀なくされ、約1分を要したことで10位へとポジションを落としてしまいました。

しかし、その後ブエミは交換したスリックタイヤで猛烈な追い上げを開始。2時間経過時に発生したフルコースイエローの時点では、7号車に次ぐ2番手までポジションを取り戻し、7号車は小林、8号車はアロンソへとドライバーチェンジを行いました。

レースが折り返しとなる3時間を経過する頃、更なるドラマが起こります。首位を行く小林は、2位に50秒近い差をつけていましたが、突然のセンサートラブルに見舞われ緊急ピットイン。ピットクルーが迅速な作業で修復し、ロペスへと交代してコースへ復帰しましたが、7号車は首位から4周遅れの19位まで大きく後退してしまいました。

首位でアロンソから8号車を引き継いだ中嶋でしたが、再びコースには雪が落ちてきたため、2台のTS050 HYBRIDは揃ってウェットタイヤへと交換。さらに残り2時間の時点では雹を伴う激しい嵐となり、再び25分間にわたりセーフティカーが導入されました。

最後の1時間、7号車のロペスは猛追を見せトップ6へと浮上。8号車のアロンソは後続との差を更に広げ、その差は1周以上。その後更なる悪天候によるセーフティカー導入に続き赤旗が降られ、レースは数分早く終了することとなりました。

アロンソがチェッカーを受けた8号車は、2位レベリオン3号車と3位SMPレーシングの11号車に1周差をつけての勝利。小林が最後のスティントを担当した7号車は、4周遅れの6位でチェッカーを受けました。この結果、TOYOTA GAZOO Racingは最終戦ル・マンを待たずして、2018-2019年スーパーシーズンのチームチャンピオンを獲得しました。チームはこの輝かしいシーズンの有終の美を飾るべく、6月15日から16日にかけて行われるシーズン最終戦ル・マン24時間レースへと向かいます。

村田 久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表
今日決めることが出来たFIA世界耐久選手権(WEC)ワールドチャンピオンをチームの皆と祝いたいと思います。これは、昨年からチームの全員がたゆまない努力を積み重ねてきた結果です。今日のレースはチャレンジングなものでした。非常に速かったにもかかわらず、センサーの問題で優勝のチャンスを逃がした7号車のドライバー達には大変申し訳ないことをしました。一方、8号車のドライバー達は不運があったにもかかわらず、最後まで素晴らしい走りで優勝を勝ち取ってくれました。おめでとうございます。今日のレースは非常に難しいものでしたが、悪天候にも関わらず駆けつけてくれたファンの皆様、TMG(Toyota Motorsports GmbH)の社員たちも楽しんでもらえたのではないでしょうか。いよいよ次はル・マンです。昨年の優勝後から1年かけて準備をしてきた集大成をお見せしたいと思います。

小林 可夢偉(7号車)
勝てる車でしたし、技術的な問題が起こるまでは全てが上手くいっていましたので、大変もどかしいレースとなりました。レースでは起こりうることですが、今シーズンはここまで何の問題も起きていませんでしたので残念です。我々は挽回するために最善を尽くし、良いパフォーマンスを示しましたが、これだけの時間を失ってしまった後では、表彰台に上がるチャンスは実質失われていました。8号車の皆さん、優勝おめでとうございます。そしてチームのワールドチャンピオン獲得も、本当におめでとうございます。

マイク・コンウェイ(7号車)
10分程の間に4つの季節が訪れたような不安定な天候のレースでした。その後、技術的な問題により数ラップを失ってしまいました。それまで我々は十分なリードを保てており、本当に速く、全員が良い仕事をしていました。ホセと可夢偉の2人は、可能な限りポジションを回復すべく激しく追い上げましたが、セーフティカーの導入により、完全には遅れを取り戻せませんでした。与えられた状況の中で、我々に出来るベストを尽くしたと思います。

ホセ・マリア・ロペス(7号車)
我々は出来ることを全てやり尽くしましたので、がっかりはしていません。最速な車であることを示すことができましたし、そのことをとても誇りに思います。やるべきことは全て上手く出来、一つのミスもありませんでした。残念ながら結果は上手くはいきませんでしたが、これがレースと言うものです。チームの皆さん、おめでとうございます。1つの大きな目標を達成することができました。また、8号車の勝利もおめでとうございます。我々はル・マン優勝というもう一つの大きな目標に向け、全力で立ち向かって行きます。

中嶋 一貴(8号車)
目まぐるしく激変する天候に翻弄されたレースでした。7号車の不運によって我々が優勝することが出来、申し訳なく思っています。何度も困難な場面に直面したことは、ル・マンに臨むための試練だと考えています。今回の一つの目標だったチームタイトルを決めることが出来て、ささやかながらお祝いをすることが出来ました。次回は、最大目標のル・マン連覇とドライバーチャンピオン獲得の大仕事が待っています。それがどれだけ困難なものか誰よりも心得ていると思っています。

セバスチャン・ブエミ(8号車)
もちろん優勝は嬉しいですが、今日は天候に翻弄されたレースでした。7号車はトップを走りながらもトラブルが発生してしまい、とても残念でした。今日の7号車の速さに追いつくことは難しかったので、本来ならばこんな結果ではなかったはずです。一方、我々は序盤に不運と無線不具合に見まわれましたが、最終的にはチームはチャンピオンを獲得出来たことはとても嬉しい結果でした。ドライバーポイントのマージンを広げて最終戦のル・マン24時間レースに臨みますが、タイトル獲得の保証は何もありません。正々堂々とル・マン24時間レースに臨みたいと思っています。

フェルナンド・アロンソ(8号車)
激変する天候に加え、いくつかの問題が発生した前半は、本当に難しいレースでした。気持ちが上向いたり、沈んだりの状態でした。チームチャンピオンを決めることが今日の最大の目的でしたが、見事、トヨタガズーレーシングチームにタイトルがもたらされて、とても嬉しく思っています。今シーズンのここまでの結果は素晴らしい内容でしたが、最終戦のル・マン連覇とドライバータイトル獲得に向けて全力を尽くしたいと思っています。

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https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/27997215.html

概要:トヨタ自動車株式会社

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記事名:「 WEC 2018-2019年スーパーシーズン第7戦 スパ・フランコルシャン6時間レース 決勝