世の中にはまことしやかに囁かれる「ウワサ」や「都市伝説」がたくさんあります。

 本当なのか、嘘なのか判断できないものが多いのですが、真実がわからないからこそ人をひきつけてやみません。これこそが「オカルト」の楽しみ方の一つでもあり、醍醐味といっても過言ではないでしょう。

 しかし今回は、そんな「都市伝説」に真っ向から切り込んで真実を暴いてやります。それは「くら寿司の皿にはフリーメイソンのマークが描かれている説」です。嘘か本当か?取材しました。

■ フリーメイソンとは

 「フリーメイソン」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。フリーメイソンは、秘密結社と言われていますが、18世紀初頭に設立された「友愛結社」。比較的オープンに活動しており、そのルーツは中世ヨーロッパに存在した石工組合であると伝えられています。

 そしてシンボルマークとして、石工団体の象徴である「直角定規とコンパス」が使われていますが、もっぱら有名なのは「プロビデンスの目」と呼ばれる、ピラミッドの中に目が描かれている模様です。

 1ドル札にも「プロビデンスの目」が描かれており、「フリーメイソン」と何かしら繋がりがあるのでは?とむか~しから囁かれている、お決まりの「オカルト話」。

 そんな「プロビデンスの目」がくら寿司の皿にも描かれており、「フリーメイソン」と関係があるのでは?など、SNSで囁かれていました。

■ くら寿司に行ってきた

 くら寿司の皿に「フリーメイソンのマーク?」見たこと無いな。そもそもそんなモノゆっくり見たことはない。半信半疑で、とりあえず近くの「くら寿司」へ行ってきました。

 ここで気づいたのが、どうやら皿は「2種類」存在していること。一つは水色の陶器風の皿。

 そしてもう一つは、白を基調とした皿。

 実は上記「水色」の皿のほうに「フリーメイソン」があると噂されているのです。つまり、白い皿は今回とってはいけない、「危険牌」。

 ただ、問題なのは、皿は完全にランダム。かならず「水色の皿」で運ばれてくるというわけではないのです。

■ 更に新たな問題が発覚

 まずは、とりあえずタッチパネルで注文して、皿を確認。

 よし、さっそく「水色の皿」をツモる。しかし、その皿を確認すると、とんでもない事実が発覚。

 中央に描かれているのは「フリーメイソン」のマークではなく、なぜか「五」という漢数字。

 あれ?デザイン変更したのかな?これはボツネタの予感……。

 しかし別の皿を確認すると、そこにはなんと「六」と言う数字。

 なるほど、これは皿に様々な数字が書かれているんだな。そして察するにこの数字は何種類かあり、プラス「フリーメイソン」のマークがあるのではないか、と推理。

 だとしたら、これはとんでもなく、果てしない「運ゲー」になりそう。店内には「ビッくらポン」という、まさしく「運ゲー」があるのですが、それをやる以前に、とんでもないガチャをやるハメに。

 そして次々とオーダー。しかし途中で気づいたのが、実は「タッチパネル」で注文しなくても、回転寿司なので、目の前に「水色の皿」が流れていること……。ちかごろ注文式の回転寿司店が増えたので、気づくのが遅れてしまいました……痛恨のミス!

 以降は、目の前に流れてくる皿の中から「水色の皿」を選べば確率は上がりそう。よっし。食べるぞ!

 これで効率よく寿司皿を引けることになったのですが、取っても取っても漢数字!漢数字!漢数字!……全く本命皿が出てくる気配はありません。これ本当に「フリーメイソン」あるの!?

 ちなみに「○」と言うマークを引き当てましたが、これは「ゼロ」ということでしょうか?だとすれば「ゼロ」〜「九」まであるってことなのかな?これは……大変だ。

■ 最後の一枚でようやく

 もう無理だ……お腹もいっぱいでこれ以上続けるのは難しい。

 それにお金もどんどん減っていく。ということで最後の十枚目は「マグロ納豆軍艦」。

 はたしてこの皿の中心に描かれているのは……

 まじかよキター!!

 「フリーメイソン柄」だ!

 三角形のマークに加えて、何やら中心に○があります。これは、間違いなく「フリーメイソン」マーク!本当にあったよ「プロビデンスの目」ぽいマークのお皿が!

 よし!終了!

 というのは冗談で、ここからが本番。今までは前提です。はたしてこの「マーク」は本当に「フリーメイソン」に関連したものなのか、それとも何か別の意味があるのか。

 真実を確認すべく、くら寿司本部広報に取材してみました。

■ 真実を確認してみた

--このお皿に描かれている「マーク」はいったいどのような意味があるのでしょうか。

すいません……。これには全く意味はなく、ロゴでもなんでも無いんです……。
しかも今この皿を新しいものに切り替えており、すでに半数以上の店舗が切り替わっています。

--そうするとこれは「フリーメイソン」ではないということでしょうか。

はい、ネットでザワついているのは、存じ上げているのですが……面白い情報を提供できず申し訳ございません。

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 ということで「フリーメイソン」でも何でもなく、ただの図柄だということです。残念!

 しかも、徐々に皿のデザインが切り替わっており、このデザインの皿を扱う店舗は残り少ないとのこと。今回は非常にレアな体験をすることができたのかもしれません。

■ ビッくらポンは当たる!?

 ちなみに、この「フリーメイソン柄」の皿で「ビッくらポン」を引くと、当たるという「都市伝説」もあるのでついでに試してみました。

 せっかく手に入れたフリーメイソン皿だったが……。ガシャン。

 どれどれ……結果は。

 「はずれ」。デマじゃん。

 ということで、皆様もこの「フリーメイソン」の皿、引き当ててみてはいかがでしょうか。ビッくらポンで当たるより、結構ウレシイです。

<参考>
くら寿司
フリーメイソンロッジの門(国土交通省)

(たまちゃん)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 くら寿司の皿に「フリーメイソン」のマークが描かれている?真実を確かめてきた