猫を「分離不安症」にさせる原因とは?

「分離不安症」という言葉を聞くと、べったりくっついて離れない印象が強いかもしれませんが、実はその症状は猫によってさまざまです。もしかしたら気づかない間に愛猫が「分離不安症」になってしまっているかもしれません。

そこで今回は、猫を「分離不安症」にさせる原因について解説したいと思います。最近の愛猫の様子や状況に該当するものがないか、この機会に確認しておきましょう。

猫が「分離不安症」になってしまう場合、以下のような原因が考えられます。

1.環境の変化

猫がいつも過ごしている場所に突然の大きな変化が起こると、分離不安症になることがあります。

たとえば、一緒に暮らしている家族や動物が増えたり減ったりすること、新しい家に引っ越しをしたことなどが原因として挙げられます。

住み慣れた環境に安心する猫は、状況が変わると混乱してしまうため、慣れるまでに時間がかかるものです。ときには人が些細に感じることでも、分離不安症になってしまうきっかけになることがあるでしょう。

2.生活パターンの変化

猫は、常に飼い主さんの身のまわりの変化を敏感に感じ取っています。そのため、帰宅時間が大きく変わったことや家を留守にすることが多くなったときに、分離不安症を発症する場合があります。

例えば飼い主さんの在宅勤務期間が終わり、再び通勤が再開された場合のように、今までは好きなときに飼い主さんに甘えられていたのに、急にひとりの時間が増えてしまうことは、猫にとって大きなストレスになります。

生活パターンが変わった場合は、「ごはん」や「遊び」の時間など、変えなくても問題のないルーティンは継続するなどして、猫のいる環境の変化を最小限に抑えることが大切です。

3.社会との関わりが少ない

猫の性格にもよりますが、子猫のときに飼い主さん以外の人や動物との関りが少ないことが、結果として分離不安症の原因になることがあります。

そのような環境で育った猫は、突然の訪問者や新しく同居猫が増えると、見慣れない光景に大きな不安を感じてしまうのです。また、前の章でも書きましたが、猫と飼い主さんが一緒にいる時間が多く、いつでも構ってもらえると感じている場合も、急な留守番でひとりになったときに不安が大きくなります。

猫が自立心を持てるように、猫のためにも適度な距離感を持ちましょう。

猫が「分離不安症」で飼い主さんが取るべき対応

分離不安症になったからといって、猫に構いすぎてしまうと、飼い主さんへの依存が強まるおそれがあります。

基本的には、猫が甘えてきても軽いリアクションで対応するように心がけましょう。とくに猫のリラックス中は、飼い主さんからのスキンシップは避け、ひとりで過ごす自由時間に慣れさせることが大切です。

しかし一方で、不安な状態の猫の気持ちを受け止められていなければ、分離不安の症状がひどくなる可能性もあります。

1日の中で遊ぶ時間を作り、猫がストレスを溜めこまないようにしてあげましょう。時間を決めてしまうと、その時間に遊べなかったときに新たなストレスになりかねません。1日の中で遊ぶ時間を持つようにした方が良いでしょう。

愛猫を「分離不安症」にさせない予防法

まずは、猫が快適に暮らせるように、リラックスできる環境を整えてあげましょう。とくに、寝床やトイレ、食事スペースなどは、猫が落ち着ける静かな場所であることが大事です。

引越し等で環境が変わった場合は、その後の生活リズムを安定させるように配慮をしましょう。なるべく決まった時間で規則正しい生活を送ることができると猫も安心しやすいです。

また、短い時間から猫を留守番させて、少しずつ飼い主さんがいない時間に慣れさせることも、分離不安症の予防につながります。

まとめ

どれだけ気をつけていても、猫の性格や状況によって「分離不安症」になる場合があります。

猫を分離不安症にさせる原因は、環境の変化や生活リズムがガラリと変わったタイミングです。さらに、子猫のときに飼い主さん以外の人や動物との関りが少ない猫へも配慮が必要です。

猫の状況や性格によって対応や予防策は異なりますが、日頃から猫との距離感を意識し、猫がリラックスできる居場所や環境を維持してあげましょう。

飼い主さんの日常生活に支障が出る場合や、猫の分離不安が治まらないときは、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。


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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫を『分離不安症』にさせる原因3つ 飼い主さんが取るべき対応や予防法