人間と猫が出会ってはや3万年。猫が「家畜」になりすまして人間を「下僕」として支配し始めてからはまだ9000年だそうですが、こんなに長く暮らしているのに、猫と人間、今だに言葉が分かり合えないのはオカシイと思いませんか?



猫に比べると、犬の方が人間との理解度は高いと言われています。確かに「お手」「おすわり」など、人間に対してコミュニケーション能力は高いといえますよね。(しかしこれは猫もやればできると言います。やりたくないからやらないだけとか……。)



犬の理解力の素晴らしさ、これは犬は人間の「顔色」を読むのが上手だから、という意見もアリ。



よく観察していると、犬は飼い主を見るときに素早く「顔の左側」をチェックしているのがわかります。それは、人間は顔の左半分の方が感情が現れやすいからだとか。犬って賢いですね!



私はそれを知ってから、なるべく愛猫に顔の左側を見せるようにしていますが、バカにしたような顔で「早くご飯を出せや」と言わんばかりの無表情。誇り高い猫は、下僕との意思の疎通には興味はないのでしょうか。。。



アメリカの偉大な博物学者、ヘンリー・ベストンは、動物のことを



「我々には聞こえない声に従って生きている異なる国の住人」



と表現していました。なるほど、それならこちらがその「聞こえない声」を習得するしかありませんね!



動物は様々な方法で自分と異なる動物に対してコミュニケーションを取りますが、猫は結構シンプル。ネコ語をマスターするのはたった3種類の鳴き声を聞き分けるだけでOK。意外に簡単かも?



それではご紹介しましょう。



 

■ゴロゴロ音、もしくはささやくような鳴き声




飼い主の前で、小さく呟くように鳴いたり、ゴロゴロと喉を鳴らしている場合は、気持ちが落ち着いていて、肯定的な感情を持っている状態です。撫でたり耳の後ろをかいてあげるとゴロゴロいうのは「気持ちがいいからもっとやって」という催促。



他の猫や人間にゴロゴロ言いながら近寄るときは、「私はアナタに悪意は持っていませんよ」というアピールをしていると言います。



 

■普通のはっきりした鳴き声






「ニャー」という定番の鳴き声。この鳴き声には時と場合に応じて様々な欲求が込められています。



飼い主にお願いがあるとき、困っているとき、関心を向けて欲しいとき、猫はこのはっきりとした鳴き方で飼い主を呼びますよね。



「今すぐご飯が食べたい!」の力強い「ニャー!」、「ベタベタ触るんじゃないよ!」という短い「ニャ!」「ちょっと外に出たいんだけどなあ」、「暇なら遊んでくれない?」という穏やかで抑揚のない「ニャア」、「家に入れてよ~。」「助けてよ~。」という哀れっぽい「ニャ~」



などなど、注意して聞き分ければ、何種類かの「ニャー」の意味が聞き分けられるようになります。



 

■緊張した強い鳴き声




攻撃、防御、興奮状態になると猫が発するのがこちらの緊張した強い鳴き声。オス猫同士が喧嘩の時に叫ぶ「ギャー!」という怒鳴り声、グルグルという低いしわがれた音は「怖いけど、これ以上追い詰めたら攻撃するぞ」という意味が込められています。



「シャー!」という蛇のような鳴き声には自分よりも体が大きかったり、強そうな相手に対抗するときの威嚇の鳴き声です。



 

■子猫の鳴き声だけは例外




以上の3種類の鳴き声は人間でも容易に聞き分けられますが、子猫の鳴き声は特別です。子猫は人間には聞こえない超音波で母猫に救難信号を送ることができるそうです。



子猫のか細い鳴き声の微妙なイントネーションを聞くだけで、母猫はその子猫がどのくらい困っているかを把握できるとか。さすが母親ですね。



 

■最後に




いかがですか。こう書くと、ネコ語のマスターは英語よりも簡単ですね。もしもっと本格的にネコ語をマスターしたいなら、シャム猫と暮らすと良いそうですよ。



シャム猫は猫の中でもおしゃべりな猫。人間に聞き取れる声を豊富に発してくれるそうです。このシャム猫の声を研究し、16種類ものネコ語を識別できるようになった研究者もいるそうです。



ネコ語を完璧に理解したいなら、猫が鳴いた時の「しっぽとヒゲの動き」にも注目してください。ご機嫌な時、要求がある時、猫は尻尾をピンと立てて近寄ってきます。



リラックスしているときはヒゲが下に垂れていますが、興奮するとピンと張ります。よく観察していると、猫の気持ちが良くわかります。ぜひ試してみてくださいね。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 ネコ語をマスターするのは意外に簡単!?猫の気持ちを理解する3つのコツ