愛犬のブラッシングをサボると・・・わんちゃんはどうなっちゃうの?

Neil Lockhart/shutterstock.com

その1.毛並みが悪くなる

evgengerasimovich/shutterstock.com

毛並みを整えるためにドッグフードを吟味しておられる飼い主さんは多くおられることだと思います。わんちゃんは私たち人間と違ってパーマをかけたり、カラーリングをしたりするわけではないので大きなダメージがあるわけではありません。確かに良いドッグフードを食べて栄養状態が良いだけできれいな毛並みを保つことができます。しかしそれでもトリミングサロンから帰ってくると毛艶が良くなって帰ってくると実感するのではないでしょうか。

たしかにトリミングサロンでは上質なシャンプーを使ってくれますが、それだけが毛艶の良くなる理由ではないのです。

毛艶が良くなる根本的な理由は「しっかりと汚れを落としている」からなのです。その汚れの中にはお散歩でつけてきたノミやダニ、花粉なども含まれます。お散歩でつけてきた埃をいつまでもそのままにしていると毛艶は悪くなります。

また、換毛期にはたくさん毛が抜けます。その埃まみれの抜けた毛をブラッシングせずにいつまでも身体につけていると毛艶は悪くなっていきます。

基本的なことですがブラッシングをすることによって埃や汚れを落とすことになり毛艶が整うのです。

ではブラッシングをしないでそのままの状態にしておくとどのような状態になってしまうのでしょうか。ますます大変なことになってしまいます。

その2.毛玉ができてしまう

Prystai/shutterstock.com

ミディアムヘアやロングヘアの場合は特に毛が絡まりやすく毛玉になってしまいます。絡まりがひどくなるとフェルトのような状態になりお手入れができていないのが一目瞭然です。

その3.皮膚病につながる

Nestor Rizhniak/shutterstock.com

ブラッシングをしなかったことが原因で皮膚病につながることもあります。上記の「毛玉」からの延長で皮膚病になる可能性も十分にあります。

毛玉から皮膚病ってどういうこと?

蒸れる

毛玉で通気が悪くなり皮膚が蒸れてしまいます。汚れと蒸れでわんちゃんの体は細菌が住み着きやすい環境になり不衛生な状態です。

汚れがたまってしまう

毛が絡みつき毛玉のままにしておくと皮膚の汚れが見えず取り除くことができません。だからといって毛玉のままシャンプーをするとすすぎがしっかりとできずシャンプーが残り炎症が起こります。

皮膚が引っ張られて炎症

被毛同士が絡まり毛玉になると毛根部分が引っ張られます。そうなると想像がつくと思いますが皮膚が引っ張られて痛みが発生します。そのままの状態で毛が伸びていくと皮膚はさらに引っ張られ裂けてしまいます。その傷口が細菌に感染すると炎症を起こしてしまいます。

その4.血行が悪くなる

Svetography/shutterstock.com

ブラッシングは血行促進にも役立ちます。わんちゃんも私たち同様に血行が悪くなると冷えにつながります。気温が低い時には体の中心に暖かい血液が集まっていますので肉球など四肢の先端は冷たくなってしまいます。また腰や関節などの痛みにもつながります。

もちろん飼い主さんの手でマッサージしてあげることも良いことですが、愛犬の大きさにもよりますが身体中を手でマッサージしても揉む箇所に偏りができてしまうようです。その点ブラシという道具を使うことによってザクザクとまんべんなくとかすことができ、手で揉むよりも早く身体が温まるようです。

ブラッシングにより皮膚に刺激を与え、血行をよくし新陳代謝が活発になれば健康にもつながります。ぜひ愛犬のためにブラッシングの時間を作ってあげてください。

ここまでで愛犬のブラッシングを飼い主さん自身がサボってしまうことによるリスクを考えてきました。

しかし本当はブラッシングをしてあげたかったけど愛犬が嫌がるからできなかった・・・という飼い主さんもいらっしゃることでしょう。ではそのような愛犬のブラッシング嫌いを克服する方法についてお伝えしたいと思います。

ブラッシング嫌いを克服する方法

ANURAK PONGPATIMET/shutterstock.com

Step1

まずはブラシを見せるだけにします。しかしすでに大嫌いになってしまっていると見せただけでも攻撃してくるかもしれません。ですからわんちゃんには近づけないで少し遠くに「置いておくだけ」、「見せるだけ」のレベルにしておくと良いでしょう。ブラシが置いてある状態で「おやつ」をあげるなどして「ブラシが置いてあるといいことがある」ということを印象づけると良いでしょう。わんちゃん自らブラシに近づくようになったらそこで「おやつ」、それもいつもより多めにあげるとブラシは嫌いという感覚を忘れさせることができるようです。しかし焦らずに行ってください。

Step2

少しならブラッシングができるようでしたらしっかりと手でマッサージなどをやってあげた後、1〜2回ブラシで撫でてあげてください。まずはその程度のレベルからブラシを当てます。愛犬が「嫌な感じだぁ〜」と感じる前にやめると良いでしょう。愛犬が無抵抗であるならば、あと1回増やしながら様子をみてもいいかもしれません。絶対に飼い主さんが焦らないことがポイントです。

焦る気持ちをこらえ根気よくブラッシングの気持ちの良さを教えてあげてください。そうすることでブラッシングをしないことによる様々なリスクから守られるわけですから「グッ」とこらえてください。「地道なケア」でありますが愛犬がブラッシングに慣れてくれれば楽しい時間になることでしょう。

ではブラッシングをサボった結果、できあがってしまった毛玉の対処方法についてお伝えしたいと思います。

できてしまった毛玉の対処方法

Parilov/shutterstock.com

あらかじめ毛玉ができそうなところを知っておくと対処しやすいかもしれません。

わんちゃんの体で毛玉ができやすいところ

基本的に被毛と被毛が擦れるところです。例えば「脇の下」や「内股」はわんちゃんが歩くときに毛がすれて毛玉になりやすいところです。また「耳の後ろ」などは耳が痒くて掻いてしまうことで毛玉ができてしまいます。「首周り」は首輪ですれてしまいますし、「胸」や「お腹」はお洋服などですれて毛玉ができやすいところとなっています。

毛玉が見つかったら

自宅ケアで対処できそうならば毛玉ができそうなところをまず確認してみると良いでしょう。毛玉が見つかったら固まっている毛玉を指でほぐして、皮膚と毛玉の間の毛の根元を押さえながら(痛みを発生させないため)、少しずつブラシを使ってほぐします。わんちゃんの皮膚は人間の皮膚の3分の1の薄さしかないので少しの痛みでも激痛に感じます。決して無理なケアはしないでくださいね。

ブラシやコームでも難しい場合は、毛の流れに沿ってハサミで縦に切れ目を入れてほぐしていくことができますが、ハサミを使うため十分気をつけてください。

また、毛玉ができてしまっても愛犬がかたくなにブラッシングをさせてくれない、もしくはブラッシングはさせてくれるけれど毛玉が絡まりすぎてどうにもならないという飼い主さんは思い切ってトリミングサロンに連れて行ってください。

そのままにしておくと上記でも説明した通り皮膚病につながりかねませんので早めに連れて行った方が良いでしょう。

ではここからはブラッシング嫌いにさせないために子犬時代にどのようなことを教えると良いのでしょうか?段階的にまとめてみましたがその前に「なぜわんちゃんはブラッシングを嫌うのか?」理解しておきたいと思います。

なぜわんちゃんはブラッシングを嫌うのか?

Konstantin Zaykov/shutterstock.com

ブラッシングはわんちゃんの習性にもともとない。

ブラッシングはもともとわんちゃんが本来慣れ親しんでいる行動ではありません。わんちゃんからしてみると「体をよくわからないもので触られる」という嫌な印象しかないようです。

ですから慣れ親しんだ行動をするわけではないため愛犬の子犬時代である社会化期にブラッシングに慣れさせておくことがブラッシング嫌いならないポイントとも言えます。では子犬の時にやっておくべき「上手にブラッシングに導く方法」を段階を追って見ていきたいと思います。


情報提供元: mofmo
記事名:「 愛犬のブラッシング…サボっていない?ブラッシングの意味や仕方のご紹介!